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本当に役立つ英語の本とは? デビッド・パーカー氏の『英語と仲直りできる本』をおすすめ!

  今、多くの大人が英語を身につけたいと考えています。

お仕事で必要な場合もあるでしょうが、海外旅行先で困らないためだとか、映画を字幕なしで見たいためだとか、そういった娯楽をもっと楽しむ目的の方もたくさんいます。

さまざまな理由から英語力が求められているのです。 そういう思いから、英語を勉強しようと一念発起した際、ほとんどの人が、まずは英語についての本を探して手に取ってみますよね。

しかし   本当に役に立つ英語の本はなかなか見つからないものです。 そこで、今回は私がおすすめする本をご紹介したいと思います。

 

『英語と仲直りできる本』by デビッド・パーカー

  さて、みなさんに推薦したいのは、デビッド・パーカー氏の『英語と仲直りできる本』という本です。

あらゆる日本人に共通する数々のミスを、1万人以上の日本人に教えてきたネイティブ講師が解説する」という触れ込みのもので、私は大学生の頃、英文法の授業で使っていました。     

  これがたいへん面白く分かりやすかったのです。 特におすすめしたいポイントは3つです。    

 

日本人が間違いやすい! 本当は危険な直訳の罠

  1つ目は、日本人が間違いやすいポイントを、その理由も含めて分かりやすく解説してくれているところです。

例えば、「直訳の間違い」について、パーカー氏は「私の家族は4人です。」という日本語を例に説明してくれています。  

英語で自己紹介をさせると、多くの学生がこんな英語を使うそうです。

My family is four people. (私の家族は4人です。)

日本語と英語を並べてみると、ひとつひとつ訳していけば両者は完全に一致します。

しかし、パーカー氏は、これは日本語に英単語を当てはめただけで、英文ではないといいます。

氏によると、この英文は文法的には合っていますが、こういう英語を使う人はネイティブにはいないのです。 確かに、言われてみればそうかも知れません。

ここで注目すべきは「is」というbe動詞でしょう。    

 

be動詞には前後の単語を「=」で結ぶという役割があります

  ですから「私の名前はメアリーです。」なら「My name(私の名前)」=「Mary(メアリー)」ということで、「My name is Mary.」となるのです。

しかしこの考え方だと、「My family is four people.」では、「My family(私の家族)」という言葉そのものが「4人の人(four people)」を示しているようになってしまいます。

  ですが、本当なら「私の家族」が「4人の人」なのではなく、「私の家族」の中には「4人の人」がいるのですよね。

では、正しくはどのように表せばいいのでしょうか? デビッドさんは中学2年生で習う簡単な表現を紹介してくれています。

「There are four people in my family.」(私の家族には4人の人がいます。)

「There+be動詞+A(人や物)+B(場所)」で「AがBにある(いる)」という存在を示す用法、「There構文」ですね。

家族以外にも、何らかのグループの構成員の数を表す「〜は○人です」という表現で「There構文」を使うというのは、使用頻度から考えてもしっかり覚えておいた方が良さそうです。  

I cut my hair yesterday

  他にも、「私は昨日髪を切りました。」という文も、直訳すれば「I cut my hair yesterday.」となりますが、これでは自分で髪を切ったことになってしまいます

 英語では「誰が」やったのかということは厳密に示さなくてはなりません。正しくは「have+AB」で「AをBしてもらう」という使役動詞の用法を使い「I have my hair cut.」となります。

このように、単純に日本語に英単語を当てはめていくだけの直訳では、不適切な英文を作ってしまうこともあるのです。

日本語は曖昧な表現が多いので、「厳密に言うとどうなるのか」を常に気をつけなければなりません。    

 

みんな知らないけど、知ってると簡単便利な「used to~」

  2つ目は、日本人では、すぐに出てこないけれど、覚えてしまえば簡単に使えるような表現を紹介してくれていることです。   私にとって、この本で最も参考になったのは「used to~」という表現の使い方です。 過去に何かを習慣的にしていたことを表す、非常に便利な言葉なのです。   例を出して説明しましょう。

「I used to play tennis.」(私はよくテニスをした。)

このように使うことができます。   おそらく「過去形と何が違うんだ」とお思いの方もいるでしょうが、過去形では「過去に1回やったこと」を示すことしかできません。

ですから、 「I played tennis.」 という英文では「私はテニスを(1度)しました。」という風に、過去に1度行ったということしか言えないのです。

もし過去形を使って過去の習慣を示すのであれば、文末に期間を表す言葉を添えて、「この期間の間やっていた」という意味にするしかありません。

「I played tennis when I was a child.」(私は子供のときテニスをよくしました。)

これならば過去の習慣を表せますが、いちいち文末に「when I was a child」などの文句をつけるより、はるかに「used to」を使った方が便利ですよね

これは日常的にも使える簡単な表現なので、ぜひ覚えてみてください。 この他にも、たくさんのすぐに使える表現が書かれています。    

 

英文の間違いだけじゃない! 文化の違いから生まれるくい違い

  3つ目は、文の正誤だけでなく、文化の違いによって生まれる言葉の違いにも触れていることです。

例えば、日本では「足が長い」というとたいていは褒め言葉として受け取られます。

しかし、パーカー氏の出身国イギリスでは、全体のバランスでスタイルの良い悪いを判断されるそうで、「足が長い」は時には欠点となることもあるということです。

「足が長すぎてバランスが悪い」と言われていたパーカー氏が、日本で「足が長い」と言われた時に素直にそれを認めると、「自分で言っちゃダメだよ」と笑われてしまったとか。

これはおそらく「痩せている」という言葉も同じなのでしょう。

「痩せている」=「褒め言葉」と考えて外国の女性に言ってしまうと、もしかしたら失礼な発言になってしまうかも知れません。 気をつけたいポイントです。

このような文化の違いによって生まれる戸惑いや誤解まで紹介してくれているので、実際に他国へ行ったり、外国人の方とコミュニケーションを取る際、とても参考になるのです。

英語を学ぶために、その助けとなる本は不可欠でしょう。 本当に身につく、実践的な内容が書かれている本として、私は『英語と仲直りできる本』をお勧めします。