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「to+動詞」について徹底解説。名詞的用法、動名詞の違いを学ぼう。

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中学校英語で最も躓きやすい単元の一つが不定詞です。

「to+動詞の原形」という一つの形に、「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」といくつもの用法があり、それぞれ違った訳になります。また、「名詞的用法」と同じような使い方をする「動名詞」というものまであります。

そのため多くの人が「ワケワカラン!」と投げ出したくなってしまうのですが、ポイントを押さえればそこまで難しいものではありません。ここでは不定詞の名詞的用法について、分かりやすく解説してみたいと思います。

名詞的用法の基本をおさらい

まず、名詞的用法のごく簡単な例文を見てみましょう。

①I like an apple.
②I like to play tennis.

②が不定詞を使った文ですが、はじめに①を見てください。日本語に訳すと「私はりんごが好きです。」となりますね。「like=好き」という動詞の後ろに「an apple=りんご」という名詞句を置いて、好きな物を表しています。

しかし、好きになるのは「名詞」で表現できる「物」だけではありません。「動作」が好きになることもあるはずです。そういう時は好きな物を表す「名詞」が置かれていた所に「to+動詞の原形」を当てはめることで、動詞を「名詞」のような働きにできるのです。

訳し方は①とほとんど同じです。また日本語訳も加えて比べてみましょう。

① I like an apple.
(私はりんごが好きです。)

② I like to play tennis.
「私はテニスをする〇〇が好きです。」

〇〇の中に入る言葉は何でしょうか? 簡単ですね。「こと」です。日本語では動詞の後ろに「こと」をつけて「〜すること」と言うと名詞っぽくなります。なので、名詞的用法だと分かれば「〜すること」という風に訳せばいいのですね。名詞的用法では、文法的に名詞が入るべき場所に不定詞「to+動詞の原形」が置かれています。

名詞が置かれる場所は大きく2つ。今回の場合のように動詞の後ろに目的語として置かれる場合と、文頭に主語として置かれる場合です。例を並べてみてみましょう。

②I like to play tennis.
③To play tennis is fan.

どちらも「to play tennis」というかたまりが不定詞部分で「テニスをすること」と訳します。では、全文を訳すとどうなるでしょうか?

②は前述のように「私はテニスをすることが好き。」です。
③は「テニスをすることは楽しい。」になりますね。

名詞的用法かどうかを見分けるには、このように文の目的語、あるいは主語になっているかどうかで判断します。

ここまでの内容をまとめると

⒈名詞的用法の訳し方は「〜すること」
⒉名詞的用法の見分け方は、「to+動詞の原形」の置かれる場所

(1)動詞の後ろに目的語として置かれる
(2)文頭に主語として置かれる

となります。難しくはありませんよね。

不定詞の名詞的用法と動名詞の使い分け

また、名詞的用法と同じような使い方ができる「動名詞」というものがあります。動詞の語尾にingをつけた「〜ing」という形で使います。訳は不定詞の名詞的用法と同じく「〜すること」。例を見てみましょう。

③To play tennis is fan.
④Playing tennis is fan.

2文の違いは、文頭の主語が「to play」か「playing」かだけで、他は全く同じです。そして、「to play」 も 「playing」も同じ意味なので、「テニスをすることは楽しい」と全文の訳も一致します。基本的には不定詞と動名詞はどちらを 使ってもいいのです。

しかし、例外があります。例として、また2つの文をみてみましょう。

⑤l want to play tennis.
⑥I enjoy playing tennis.

まず、⑤の文は直訳すると「私はテニスをすることが欲しい。」になってしまいますが、そんな日本語を話す人はいませんね。「テニスをすることが欲しい=テニスがしたい」ということなので、「私はテニスがしたいです。」と訳せばいいのです。不定詞の名詞的用法では、直訳では不自然になるものも多いです。「want to〜」で「〜したい」と覚えてしまいましょう。

さて⑤は「私はテニスがしたいです。」となります。では⑥はどうでしょう?「私はテニスをすることを楽しむ。」ですね。この2つは、不定詞部分と動名詞部分を入れ替えることはできません。

なぜか?

それは不定詞に「未来」を表す傾向があるのに対して動名詞は「過去あるいは現在」を表す傾向があるからです。要するに「まだやっていない」か「既にやっているか」の違いです。

⑤ l want to play tennis.
(私はテニスがしたいです。)

この場合は不定詞部分「to play tennis」の「テニスすること」はまだやっていないことですよね。「テニスしたい」と言いつつ、もうテニスをしていたら、何を言っているんだか分かりません。このように不定詞は「まだやっていないこと」を表すのです。

一方で、

⑥ I enjoy playing tennis.
(私はテニスすることを楽しむ。)

この場合は既にテニスをしていますよね。ですから「既にやっていること」を表す動名詞しか使えないのです。このように、動名詞不定詞の使い分けは、その不定詞や動名詞が「まだやっていない」ことを表しているか「既にやっていること」を表しているかで判断します。

不定詞や動名詞は分かりにくいと思われがちですが、整理して考えればそんなに難しいものではありません。みなさんも難しいと決めつけずにしっかり見直してみてください。