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映画『 Mr.インクレディブル』から表現冠詞の「the」の使い方を考える。 「〇〇一家」の言い方とは?

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英語を勉強していると、よく見かけるけど実は使い方がイマイチ分からない、というものがありませんか? でも、あまりにも頻出しているので、今さら人には聞けない......。 中学1年生の時、初めて本格的に英語の勉強を始めた頃から出てきている冠詞の「the」など、その最もたる例ではないでしょうか。    そこで、ここでは、どのような時に「the」を使えばいいのか解説してみたいと思います。    

 

冠詞の「the」のポイント=「限定できるかどうか」を分数を使って考える

  さて、冠詞のポイントといえば、「限定できるかどうか」とよく言われています。 ですが、そもそもこの「限定できる」ということが、どういうことなのか理解できない、そんな方も多いのではないでしょうか?    それをすっきりと解決してくれるのが、分数を使った考え方です。分かりやすく、例えを使って説明しましょう。    

五人の生徒がいて、その内二人が100点をとったとします。

これを分数で表すと100点をとったのは2/5となり、どの二人が100点をとったか、限定、つまり特定できないですよね。 だから100点をとった生徒は「students」と表します。   ですが、もし五人全員100点をとったら、分数では5/5。 これであれば、誰が100点か特定できますね。この場合、英語では「the students」になります。    このように分母と分子が同数になると、可能性があるうちの全てを指すことになるので、特定できます。 そのため「the」がつくと判断できるわけです。逆に分母と分子の数が違えば、全ての内の一部を指すので特定できず、「the」は付かないとなります。   それでいけば「かわいい女の子」という日本語も、「a pretty girl」なら特定できていないので、「たくさんいるかわいい女の子の内の一人」となりますが、「the pretty girl」ならば特定できているので、1/1、つまり「一人だけのかわいい女の子」という意味になります。    もう少し違った例も考えてみましょう。AとBが会話しています。  

 

A:I heard you have a nice skirt. (あなたが素敵なスカートを持ってるって聞いたわ。)

B:My boyfriend bought me the skirt. (ボーイフレンドがそのスカートを買ってくれたの。)  

 

この場合、最初のスカートは、特に決まったものではなく、たくさんあるスカートのうちの1つを意味して「a nice skirt」となっていますが、一方でBの言っているスカートは、彼が買ってくれた、ただ一つのスカートなので1/1で「the skirt」となります。

   

『 Mr.インクレディブル』から考える「〇〇一家」の表現

  堅苦しい話になってしまったので、少し力を抜いて映画の話をしましょう。 2004年に『Mr.インクレディブル』という映画がありました。ピクサーが手がけたアニメーションで、スーパーヒーロー一家が大活躍する作品です。この映画の原題は『The Incredibles』。 よく考えるとちょっとおかしなタイトルですよね。もともと「incredible」は「信じられない」「驚くべき」などの意味を表す形容詞で、名詞と共に使う冠詞や複数形の「s」はつくはずがありません。 しかし、映画内で「incredible」は、邦題のように主人公の通称「Mr.Incredible」を意味します。 それに冠詞の「the」と複数形の「s」がついているということは、何を意味するのか......。  

先ほどの「the」の知識で考えてみましょう。

  「the」は可能性のある内のすべてを意味することになります。Mr.Incredibleはもともと一人ですが、今回の場合「The Incredibles」となっており、語尾に複数形の「s」がついています。 ということは、1人ではなく複数を意味していると考えられます。 では、Mr.Incredible以外にincredibleな人々とは誰でしょうか?   もちろん、Mr.Incredibleの家族をはじめとするスーパーヒーローたちです。 なので、ここでは「Incredibles」は登場するスーパーヒーローたちを指し、それに「the」がついているということは、「スーパーヒーローたち全員」を意味しているのです。    この考え方は、何もこの映画独自のものではありません。 英語で「〇〇一家」を意味する言葉も、同じような使い方をするのです。 例えば「田中さん一家」であればファミリーネームの「Tanaka」に「the」と複数形の「s」を付けて「the Tanakas」と表現します。 映画の原題は「〇〇一家」の表現になぞらえたものだったのですね。とにかく、「the○○s」で「○○一家」ぜひ覚えてみてください。    

 

まとめ

  冠詞の「the」はネイティヴでないと、なかなか理解しにくいもの。しかし案外分数で考えてみると、分かりやすくはなかったですか? 考え方に慣れてくれば、分数に変換せずとも、瞬時に冠詞を使い分けることができるようになるはずです。 それまでの補助輪として、この分数の考え方を利用してみてください!  

電子辞書の「一括検索」で、英語の意味をもっと深く感じてみよう

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英語の単語やフレーズを調べるときはどうしていますか?

電子媒体が現れる前には紙の辞書中心でしたので、今でもいつも紙の辞書を持ち歩いている人も多いことだと思います。

一方、紙の辞書より便利なので、電子辞書を愛用しているという人もたくさんいることでしょう。 

英語を勉強する場所をあまり選ばないという点で考えるならば、電子辞書を有効に利用してみてはどうでしょうか。

出張先や外出中に英単語やフレーズを手軽にさっと調べたいと思ったことはありませんか。

まさにこういうちょっとした調べ学習の時に威力を発揮するのが、電子辞書なのです。電子辞書をいつも携帯しておくことで、場所を選ばずに隙間時間にさっと調べものができるので大変便利です。

紙の辞書でも、携帯版の薄いものは収録語彙数が限られていますので、辞書の内容と手軽さからみても電子辞書の方が扱いやすいですね。

 

 

電子辞書の利点 

紙の辞書も便利だけれど・・・

紙の辞書にはそれなりの良さがあります。ぱらぱらとページをめくって、その周りの単語や図解などがさっと見れるのはとても良い点だと思います。

しかし、その紙の辞書はまさに1冊の中を行ったり来たりできるだけで、複数の辞書を同時に検索したりはできません。

英語学習上級者には少し物足りないかもしれません。

辞書にはその出版社、編集者などの思い入れが強く表れる傾向があるので、単語やフレーズの意味の説明の詳しさや、意味が表記されている順番が異なることも多々あります。

 

電子辞書を使う意味は?

できれば複数の辞書で意味の微妙なニュアンスをつかみたいという人には特に、電子辞書をおすすめします。

1冊の辞書を使って深く掘り下げようと思っても、掲載された例が少なかったり、説明が浅く、意味だけを載せている辞書では英語のニュアンスまでは汲み取ることができないでしょう。

紙の辞書もそれなりに良いと思うのですが、電子辞書では「一括検索」という機能が利用できます。

この「一括検索」を使うと、1冊の辞書だけではなく、電子辞書に収録されている辞書をすべて一回で検索することができます。

 

もちろん、インターネットを利用すれば、単語やフレーズを調べてこの一括検索ができるようになりました。

しかし、ネット環境が使えない場所では利用ができません。

軽い電子辞書を持ち歩けば、いつでもどこでも調べたいときに調べることができ、大変便利です。

「一括検索」を利用すれば、複数の重たい辞書を複数冊持ち歩く必要もありません。

 

 

電子辞書を使うとより効率的に英語を勉強することができる

私が利用している辞書は、セイコー製の辞書「SII SR-9003」です。 

この辞書には、英和、和英、英英など英語専門家用の辞書がかなりの冊数入っています。

もちろんそれぞれの辞書で詳しく調べることもできるのですが、それぞれの辞書を一度に開く感じで、すべてを検索する「一括検索」をよく利用しています。

ぜひこの「一括検索」を利用して、英語を英語としてのニュアンスで正確に習得しましょう。

1冊の辞書だけで調べても、使い方、使う場面などをよく理解できないこともよくあります。

こういう時こそ、電子辞書の「一括検索」を利用しましょう。

 

 

「一括検索」でより分かってくる、単語のニュアンスの例

例えば、「refuse」という単語を一括検索で調べると、下記のように複数の辞書から一気に意味を見ることができます。

 

<「refuse」を検索>

辞書(1)・・・(申し出など)をきっぱり断る、

辞書(2)・・・(依頼、要求、命令などを)拒絶する、

辞書(3)・・・~を断る

辞書(4)・・・to say that you will not do something that someone has asked you to do.

辞書(5)・・・to say firmly that you will not do something that someone has asked you to do

 

辞書(3)のように、「~を断る」という意味をもし知っているとすれば、どのように断るのか、どういう内容を断るのかを他の辞書で感じることができますね。

辞書(1)と(5)では、「きっぱり」という意味が見れますし、辞書(1)、(2)ではその断る対象となる内容が確認できます。

 

 

まとめ 

紙の辞書は、パラパラとページをめくって、調べている単語の周りの単語やフレーズをさらに見ることができます。

しかし、複数の辞書を使えばもっと英語のニュアンスを深くつかみやすくなります。

ぜひ電子辞書の「一括検索」機能を利用して、英語をもっと正確に身に着けましょう。

 

Kindle英語学習本「a big cheeseは大きなチーズではありません」の感想

 

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英語で物語を読んだり、会話をしていて、簡単な単語の組み合わせのフレーズなのに、「これってどういう意味?」と思ったことはないでしょうか。

日本語にもこういった表現はたくさんあります。

そのまま英語に直しても、「?」マークが頭に浮かび、意味が通じないものもあります。

 

例えば、以下のようなものです。

  • 棚からぼたもち
  • 足が棒になる
  • 骨を折る

こういったものを、日本語を全く知らない人に説明するときにはどう英語で説明しますか?

 

「棚からぼたもち」でしたら、「棚から、ぼたもちが落っこちてくること」などとは決して説明しないと思います。

その真の意味を英語で説明しますよね。

 

また、「足が棒になる」、「骨を折る」も同じように、「足」が棒になるわけはありません。足は足です。

 

「骨を折る」もそれ自体の意味と、もう一つ「苦労する」という意味があるのは、日本語ネイティブならばすぐに気が付くことです。

 

こういった表現を英語で考えてみると、いくつ思い浮かべることができますか?

 

「a big cheese」と聞いて、「大きなチーズ」以外の意味があるとネイティブと同じ感覚で知りたいならば、この本がおすすめです。

 

 

英語の表現を凝縮した1冊「a big cheeseは「大きなチーズ」ではありません」 

英語の表現には、表面所の意味だけでないものがたくさんあります。もっと身近に英語を感じるために、いろんな表現を集めた1冊を紹介します。

a big cheeseは「大きなチーズ」ではありません(牧野髙 著)

 辞書や翻訳などの経験豊富な著書である牧野髙さんが、上記で述べた英語のような、そのまま読んでも意味がわからない表現165フレーズを、面白くてためになる説明も交えて説明しています。

また、文庫本サイズですので、すぐに手にとって見やすい形態の本です。

 


本の構成 ※(  )はフレーズの数

  • 第1章 会話のキッカケを作る・会話を弾ませるフレーズ(29)
  • 第2章 ポジティブな気持ちを表すフレーズ(30)
  • 第3章 ネガティブな気持ちを表すフレーズ(32)
  • 第4章 ビジネスの場面で使えるフレーズ(30)
  • 第5章 カジュアルな場面で使えるフレーズ(44)


近年様々なフレーズの本が出版されていますが、この本の一番の特徴は、いつでも携帯して見られるところです。

出版者(ディスカヴァー携書)の名前にもありますが、片手に収まります。

英語表現を覚えるのは何も机の前だけでできるものではないのです。

 

忙しい合間にも、ちょっと鞄から取り出して、フレーズを覚えたり、確認したり、音読したり、上手に時間を使って練習したいものですよね。

もう一つの特徴として、5つのカテゴリーに分けられてはいますが、最初から順序よく読んでいっても楽しめる点です。

 

一般的な英語のフレーズや表現集は無味乾燥なものが多く、そのまま読み進めていくと眠気に襲われるような辞書的な構成の本が多数あります。

しかし、この本は携帯性も手伝ってか、まるで文庫本の小説を読んでいるように読み進めていくことができます。

 

例えば、第2章と第3章のつながり。

この2つの章は完全に相対する英語表現で、ポジティブな言い方だけではなく、その後にすぐネガティブなフレーズが収録されています。

人間は感情を持っていますので、それを英語でどう表現すればいいのかがよく分かる構成になっています。

 

もちろん、続く第4章と第5章が対になって構成されているのは言うまでもありません。

会社務めの方も気軽に読んで欲しいという著者の気持ちがよく伝わってくる構成となっています。

 

「ネイティブだけが知っている、学校では教えてくれないフレーズ」(表紙タイトルより)という、単純な単語の組み合わせが、奥の深い英語表現につながるきっかけになる本です。

 

 

紹介した本の情報

  • タイトル:a big cheeseは「大きなチーズ」ではありません
  • 著者:牧野髙
  • 出版年:2013年
  • ISBN:978-4-7993-1333-6
  • 出版:ディスカヴァー携書 
  • 本体価格:1000円

 

Kindle英語学習本「ネイティブが教える英語の時制の使い分け:デイビッド・セイン著」の感想

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中学や高校では、外国人に自分の意思をきちんと正確に伝えることは教えてくれなかったのではないでしょうか。特に動詞の時制。

英語の文法は。S(主語)、V(動詞)が中心となり骨組を作ることは知っていると思います。しかし、語彙を覚えるのに必死になって、その使い方をあまり知らないのが、実はV(動詞)なのです。

 S(主語)は名詞なので、その意味の単語をそのまま覚えれば何とかなるのですが、そのS(主語)の後にくるV(動詞)がとても重要な役割を果たしています。

V(動詞)は、時間を決めます。時制は過去、現在、未来と大まかに分けると3つの区域がありますが、それに加えて、進行形、完了形が追加され構成されています。

 

V(動詞)の時制区分け 

現在を表現する

  (1)現在形

  (2)現在進行形

  (3)現在完了形

  (4)現在完了進行形

 

過去を表現する

  (5)過去形

  (6)過去進行形

  (7)過去完了形

  (8)過去完了進行形

 

未来を表現する

  (9)未来形

 (10)未来進行形

 (11)未来完了形

 (12)未来完了進行形


自然な英語表現をするためには、少なくともこの12種類の時制の使いかたを知っておかなければなりません。

しかし、文法的には正しくても、それが全てネイティブには自然に聞こえるかどうかは疑問なところです。

そこでおすすめするのは、英語の時制をネイティブの立場から判断できる、自然に使えるものと使えないものザックリ切り分け、解説してくれる一冊です。

 

動詞の時制をネイティブの視点から鋭く切り込んだ一冊「ネイティブが教える英語の時制の使い分け」

1959年アメリカ生まれ。証券会社などを経て、日本で30年の間に渡り、数万人もの日本人に英語を教えてきた著者「デイビッド・セイン」による説得力のある一冊です。本の構成は非常にシンプルです。

 

本の構成 

1章 時制の基本

2章 動詞別 時制の使い分け

3章 時制と副詞表現の相性


シンプルな構成であるがために、V(動詞)に焦点を当て、詳しく触れている点はとても魅力的です。

一度英語を勉強したけどまた勉強を再開したい人、大学受験やTOEICTOEFLの試験などで文章をより正確に読みたい人にとてもおすすめできる本です。

英語の文法の柱の一つであるV(動詞)の12種類の時制の形を、分かりやすい単語を使った短い文から検証し、それがネイティブには自然に伝わっているかという厳しい目で、一つずつ正確な説明をもとに説明しています。

ネイティブではない人に向けての本ですので、解説もとても分かりやすく書かれています。各セクションでは、基本となる動詞を取りあげ、まず質問(Question)からスタートしています。

 いろんな時制で書かれたよく似た例文(2~6文)がずらりと羅列されています。

その空所に自分なりの解答を記入することができるようになっています。

 

<各セクションでの質問形式>(2~6文程度の例文があります)

扱う動詞の原形

(  ) 例文1

(  ) 例文2

(  ) 例文3

     ・・・

 

この空欄の中に、自分なりの答え(◎・○・?)を書き込みます。ここで面白いのがマークの記入方法です。

 

<ネイティブからみた文章の評価>

・ネイティブにとって自然な文・・・・・◎

・まあ大丈夫かもしれない文・・・・・・○

・ネイティブにはとても不自然な文・・・?

 

ネイティブにしか理解すること(感じること)が出来ない言い方も、このように3つに区分することでその理由を丁寧に解説しています。 

 

残念な点を挙げるとすれば1点だけ。3章「時制と副詞表現の相性」です。

動詞でよく使う副詞の解説はとても分かりやすいです。

「now」と「just」の解説はそれぞれ丁寧に書いてあるのですが、多くの人が疑問に思う「just now」と時制の関係を説明していないところです。

  

まとめ

英文をネイティブレベルで詳しく解説している本が少ない中で、とてもよい本です。

英語の本質を決める動詞の時制に着目して、よりネイティブらしい表現に近づくことができる一冊です。

  

紹介した本の情報

  • タイトル:ネイティブが教える英語の時制の使い分け
  • 著者:デイビッド・セイン、古正佳緒里著
  • 出版年:2016年
  • ISBN:978-4-327-45274-2
  • 出版:研究社 
  • 本体価格:1700円

 

働き始めた今だからこそ言える、留学中にしておきたかったこと。学生、ワーホリ組へのアドバイス。

海外留学にも数ヶ月の短期のものから、1年以上の長期のものまで、人によって期間は様々だと思います。また、突発的に留学を決意しそのままの勢いで日本を飛び出した方やじっくりと時間をかけ計画を練った方など、一言に海外留学と言っても、期間や内容は人によって異なることでしょう。私の交流のある留学経験者に話を聞くと、どんなに準備に時間をかけた方であっても、留学中にもっと○○をしておきたかったというような後悔に近い思いを抱いている方が多くいます。

留学前にどんなに準備に時間をかけても、滞在中に様々なことに触発され、留学に行く前に想定していたことと別のことに強い興味を持つということも珍しくありません。そこで今回は、様々な留学経験者に聞いた「働き始めた今だからこそ言える、留学中にしておきたかったこと」についてご紹介しようと思います。

 

ビジネスマン(日本人駐在員、現地人)との交流をする

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留学を経験し就職活動を始める方の中には、留学経験を生かした働き方がしたいと考え「海外への輸出入などの海外に関わる会社」や「海外に拠点があり、海外駐在の可能性がある会社」に就職をしたいという方が多くいらっしゃいます。また、仕事選びの際には、実際に希望する仕事に従事している方に出来るだけ多くお会いし、話を聞くことが大変重要だと言われています。

しかし、日本で海外に関わる仕事に従事している方に個人的に話を聞く機会を持つことは簡単ではありません。ましてや実際に現在進行中で海外で働いている方の話を聞く機会など、日本にいては到底叶いません。そのため、留学中に出来るだけ多く、留学先の国で働いている日本人の方に会う機会を持つべきなのです。

海外で働く日本人の方も、現地では身近に日本人の知り合いも多くなく、休日や勤務終了後は意外と時間があるという方も少なくありません。もちろん全ての方がそのような方と会うコネクションを持っている訳ではないと思います。

そこで海外に住んでいるからこそできる、現地日本法人に手紙を送ったり、会社の前で出待ちをして直接お願いするなどの方法も大変有効だと言えます。

また将来海外で働きたいと考えている方は、現地で働く日本人だけでなく、現地人のビジネスマンと話す機会も大変重要です。こちらは留学先で出会った友人の両親や教授に頼めば簡単にアレンジしてもらえることでしょう。

国によっても働き方や法律も異なり、ただ単に海外で働きたいとぼんやり考えているだけでは明確にイメージができず、結果的に海外就職するという目標が現実的ではなくなってしまうこともあります。ぜひ海外に住んでいるうちに、日本人、現地人問わず多くのビジネスマンと会い、将来の「働く」ということについて多くのアドバイスや刺激を受け取ってください。

ちなみに私の知り合いにハワイ就職を果たした方がいますので、よかったらコンタクトしてみてください。
 

現地の最新、流行のサービスを知る

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海外留学が初めての海外経験だという方も珍しくなく、多少の海外経験のある方でも、日本では見たことも聞いたこともないその国独自の最新のサービスを利用することには抵抗がある方が多いのではないでしょうか。

最近では欧米を中心にuberという配車サービスがタクシーの代わりに普及していますが、そのようなサービスも最初は知らない人の車に乗るのは怖いという考えもあるでしょう。

しかし、せっかく海外に住んでいるため、そのようなサービスも一度は経験してみると、帰国後に働き始めた際、新規事業のアイディアに繋がったりということも珍しくありません。日本で台頭してきているベンチャー企業の多くも、海外の最新サービスからインスピレーションを受け、起業したという話もよく耳にします。

そのような最新サービスは現地に住んでいる時が最もスピード感を持って体感することができ、情報を仕入れることができます。

日本でもニュース等で海外の最新サービスについて見たり読んだりすることもあるかとは思いますが、それらはまず海外でサービスがリリースされ、現地のニュースに取り上げられ、そのニュースを日本人が見つけ翻訳し、ようやく日本で私たちの目に入ってきます。

この流れを踏む前と後ではスピード感が全く異なります。海外に住んでいるという強みを生かし、最新の情報収集にも取り組んでみてください。

 

現地の企業について知る

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近年日本においても、食品関係の企業を中心に工場見学や製造体験などのイベントを積極的に行っています。特に日本酒やビールの工場見学は外国人観光客にも大人気で、話題となっていると思います。そのような機会を通じ、日本の企業について興味を持つ外国人も多くいます。 

しかし、私が聞く限り、留学中の日本人が留学先の国の企業に興味を持ち、調べたり訪問したりというようなことをしている方はあまり多くないように感じます。

ましてや学生であれば、ビジネスマンが行けないような企業であっても、学生であれば訪問できるという企業も多くあると思います。

その訪問をきっかけにその会社で働き始めるということもあることでしょう。

留学中は、その留学中のことだけを考えるだけでなく、その後に繋がる動きというのもしておくべきだと言えます。

 

ブログ、アフェリエイトを始める

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海外留学をすることをきっかけにブログを書き始めるという話はよく聞くかと思いますが、まだまだ書いていない方は多くいらっしゃいます。誰かに見せるためでなくても、自分が留学中に何を考え、何をしていたのかを後々見返すメモとしても大変便利です。

学生であれば就職活動の自己分析等を行う際に、留学についてのエピソードを入れると思いますので、その際にも自分の留学について詳細に見返すことができるブログは、就活にも役立つツールになり得ると言えます。 

また、少々視点を変えてビジネス目線でこのブログを見ると、滞在中に書くブログにアフェリエイト広告を掲載するというのも大変良い経験になります。

アフェリエイト広告を掲載し、少しでも稼ぎが見込めると、ブログに記載する内容もいかに読者に読んで貰えるかというような工夫をするようになり、後々に役立つ文章力の向上にも繋がります。

海外滞在中はブログのネタ探しに困ることもないと思いますので、滞在の記録+文章力向上という意味でも、ブログ、アフェリエイトをお勧めします。

allabout.co.jp

 

スモールビジネスに挑戦する

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スモールビジネスと言うとハードルが高く感じるかもしれませんが、例えば「日本から持参したTシャツをフリーマーケットで販売する」や「書道で幾つか作品を書き、オークションサイトで販売する」などどんな小さなことでも良いと思います。

ここで何故スモールビジネスかと言うと、フリーマーケットで販売するにしても、オークションサイトで販売するにしても、その国の言語を話したり、書いたり、読んだりできるようになる必要があります。

たとえまだ流暢に理解できない場合にでも、わからないなりに調べて理解しようとしたり、向上させようと努力をすると思います。特別な目的がなく、言語を勉強したり、マーケティングなどの専門を勉強したりというのはかなり困難なのが実情です。

そこでスモールビジネスという目標を自分で設定することで、学習のモチベーションにも繋がりますし、海外でビジネスをしたという大きな自身にも繋がることでしょう。帰国後には就職をするという方が多いと思いますので、留学中に少しでもビジネスの感覚を掴んでおくと、就職活動においても、一歩リードできること間違いありません。]

ちなみにこのようなスモールビジネスが探せるクラシファイド掲示板としてはCraigs Listなどが有名です。

 

まとめ

私も含め、多くの留学経験者にこの記事の執筆のために話を聞き、「働き始めた今だからこそ言える、留学中にしておきたかったこと」についてご紹介させて頂きました。やはり多くの方がよりビジネスについての経験を持つべきだったと考えている傾向にあります。アルバイトでしか働いたことがない学生にとってはかなり困難なことかもしれません。しかし、その時期に留学先でビジネスについて少しでも学び、実行するということに価値があります。

ぜひとも留学中は、学ぶこと、遊ぶことも大事ですが、少しでもビジネスについても考えてみてはいかがでしょうか。

ギルバート・グレイプの英語のタイトル『What's Eating Gilbert Grape』にあるeatの意味

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英語には意外な意味を持つ単語がたくさんありますよね。有名なところでは、「走る」を意味する「run」が「(店などを)経営する」という意味になったり、「動かす」という意味の「move」が「感動させる」になったり。

しかしよく考えてみれば、「経営する=店を走らせる」、 「感動させる=心を動かす」ということですので、聞けばなるほどと納得するものばかりです。 日本語とは言葉の使い方にややズレがあるのです。  

今回は、そういう意外な意味を持つある単語に注目してみたいと思います。    

 

ギルバート・グレイプ』という映画をご存知でしょうか?

  1994年に公開された、ジョニー・デップレオナルド・ディカプリオが出演するほろ苦い青春映画です。 邦題の「ギルバート・グレイプ」というのは主人公の名前なのですが、実は原題は少し違います。 『What's Eating Gilbert Grape』がもともとのタイトルです。  

   不思議なタイトルではありませんか?   うっかりすると「ギルバート・グレイプは何を食べていますか?」と訳してしまいそうです。ですが、その訳だとすると、   What is Gilbert Grape eating? (ギルバート・グレイプは何を食べていますか?)   が正しいですよね。今回の英文は全く違う意味です。  

もう一度タイトルの英文を見てみると、「Gilbert Grape」は「eating」の後ろにあります。 ですから「〜を」を表す「eating」の目的語です。つまり、「Gilbert Grapeをeatingする」という意味になります。 また、「What」が文頭にありますが、「?」が末尾にありませんよね。 この場合のWhatは疑問詞ではなく、「~もの」あるいは「~こと」と訳す関係代名詞になります。

それを踏まえつつ直訳してみると......「ギルバート・グレイプを食べているもの」となります。 これではゾンビ映画になってしまいます......。    

 

実はよく使う慣用表現だった!「What's eating you?」の意味とは?

  そう、今回の「eating」の原形「eat」には意外な意味が隠されているのです。   英語圏でよく使われる話し言葉には、こんなものがあります。  

What's eating you?   「何があなたを食べていますか?」なんて、日常的に使いませんよね。

ここでの「eat」はもともとの意味である「食べる」から派生した意味で使われています。 もし食べられたら、当然痛いですよね? 苦しいですよね? そこから「eat」には「苦しめる、困らせる、いらいらさせる」などの意味が与えられているのです。 Whatが主語の役割を果たしているので、「何があなたを苦しめていますか?」という意味になるのです。      

「What's the matter?」や「What's wrong with you?」などと似た意味の慣用表現です。 この2つの言い回しは使いやすいゆえに多用してしまいがちですが、「What's wrong with you?」は、あからさまにいやそうな態度を取っている人を責めるようなニュアンスになってしまうので、控えた方がいい場面もあります。 その代わりに「What's eating you?」は最適な表現です。責める意味合いはありません。 バリエーションを増やす意味も含めて、このまま覚えておくと 便利かも知れませんね。      

こうして考えてみると、「What's Eating Gilbert Grape」は「ギルバート・グレイプを苦しめているもの」という意味になるのですね。 分かってみれば作品の本質を見事に言い表した素敵なタイトルです。 学んだ英語の知識から、映画の新たな側面が見えてくることもあるかもしれませんね。      

 

「苦しめる」以外にも「eat」の持つ知られざる意味が

  「eat」を使った表現には、こんなものもあります。  

  • 「eat one’s word」(自分の言ったことを取り消す)
  • 「eat metal」(金属を腐食する)      

どちらも「食べる」から派生した表現です。英語の「eat」はとても広がりのある言葉なのですね。 これらの意味をしっかり理解し、使いこなせればそれだけで表現の幅はぐっと広がるはずです。  

「現在形」の正しい使い方【分かり易い文法講座】

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英語は時制にたいへん細かいです。現在形、過去形、現在進行形、過去進行形、現在完了形、過去完了形......。 その中でも、意外と難しいのが現在形。えっ? と思われる方も多いかもしれませんが、多くの人が現在形の本当の意味をつかめていないのです。    

現在形と現在進行形

現在形を考える上で、まずはっきりさせなくてはならないのが、現在形と現在進行形の違いです。 現在進行形の意味は分かりますよね。「今、まさにやっていること」を表す時制で、「〜している」や「〜しているところ」などの訳を与えられることが多いものです。   しかし、だとすると現在形の意味は何なのでしょうか? 「現在」なのに「今やっていること」ではないのでしょうか? 例文を見て考えてみましょう。

① I play tennis. (私はテニスをします。)
② I am playing tennis. (私はテニスをしています。)   

英語だけだと、どちらも同じような意味に思えますが、日本語を見るとなんとなく違いが見えてこないでしょうか? 順番が前後してしまいますが、②の「私はテニスをしています。」という現在進行形の文は、当然「今、まさにテニスをしている」と受け取れます。 ですが①の「私はテニスをします。」という現在形の文を日本語で言われたら「今、テニスをしている」とは思えませんよね? これは、「自分はよくテニスをするのだ」という風に「習慣的にやっていること」を表しているのです。   このように、英語の現在形は「今」ではなく「普段」を意味する時制なのです。 ですから、みなさんが、今英語の勉強をしていなくとも、日常的に英語の勉強をしているなら「I study English.」と言うことができます。    

現在形で簡単に言える意外な表現

現在形が普段やっていることを表すなら、習いごとやサークル活動などをしていることを簡単に伝えられますね。 もし、あなたが大学生で「I play tennis.」と言えば、それだけで何らかの課外活動でテニスをするのだと相手は察してくれるはずです。では、社会人が英語の現在形を使った表現をすると、どういう意味になるでしょうか?

例えば、  

③ I teach English. (私は英語を教えます。)  

と言った場合。普段から英語を教えているという意味になるはずです。 普段英語を教える大人とは、一体どんな人でしょう? もうお分かりですね。 英語の教師です。このように、現在形はそれだけで普段どんな仕事をしているのかを表すことができるのです。 これは、最も一般的な職業の伝え方のひとつです。 自分の仕事について伝えようとすると、多くの人が「My occupation is 〜. 」などと表現してしまいがちですが、かなり堅苦しい言い方になってしまいます。  

職業を尋ねる時に使う「What do you do??」

  相手に職業を尋ねる場合も、同じことが言えます。 日本人がよく使ってしまう英語は、「What's your job?」や「What's your occupation?」ですが、これらは間違いではないにしても、やたらとかしこまった印象になってしまいます。 「What do you do?」のように一般動詞の疑問文を用い「あなたは(普段)何をするのですか?」と尋ねた方が自然なのです。    

現在形の過去を表すのは過去形?

  では、「普段」を表す現在形の意味をそのまま過去にし、「昔はいつもやっていた」と言いたい時には、なんと言えばいいのでしょうか? 現在形の過去なんだから、そんなの過去形だ、と思われるかもしれませんが、実はそうではありません。例を見てみましょう。

④ I play the guitar. (私はギターを弾きます。)  
⑤ I played the guitar. (私はギターを弾きました。)   

④の文は普段からギターを弾くという意味を表しますが、⑤の文は以前に一度ギターを弾いたということしか表しません。簡単に昔の習慣について表すには「used to~」を使います。  

⑥ l used to play the guitar. (私は昔よくギターを弾きました。)  

これならば④の現在形の文を、そのまま過去のことに言いかえた文になります。 ですので、文法的には「現在形の過去は過去形」となっていますが、意味合いの上で厳密に言えば「現在形の過去はused to〜」となるのです。    

まとめ

こうして考えると、一番簡単に思われている現在形という時制が、実はなかなか奥深いことがお分かりでしょう。 とにかく、現在形は「今」ではなく「普段」を表す時制であるという基本的な点をおさえて、しっかり使いこなせるようにすると、英語の表現の幅はぐっと広がるはずです。