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Kindle英語学習本「ネイティブが教える英語の時制の使い分け:デイビッド・セイン著」の感想

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中学や高校では、外国人に自分の意思をきちんと正確に伝えることは教えてくれなかったのではないでしょうか。特に動詞の時制。

英語の文法は。S(主語)、V(動詞)が中心となり骨組を作ることは知っていると思います。しかし、語彙を覚えるのに必死になって、その使い方をあまり知らないのが、実はV(動詞)なのです。

 S(主語)は名詞なので、その意味の単語をそのまま覚えれば何とかなるのですが、そのS(主語)の後にくるV(動詞)がとても重要な役割を果たしています。

V(動詞)は、時間を決めます。時制は過去、現在、未来と大まかに分けると3つの区域がありますが、それに加えて、進行形、完了形が追加され構成されています。

 

V(動詞)の時制区分け 

現在を表現する

  (1)現在形

  (2)現在進行形

  (3)現在完了形

  (4)現在完了進行形

 

過去を表現する

  (5)過去形

  (6)過去進行形

  (7)過去完了形

  (8)過去完了進行形

 

未来を表現する

  (9)未来形

 (10)未来進行形

 (11)未来完了形

 (12)未来完了進行形


自然な英語表現をするためには、少なくともこの12種類の時制の使いかたを知っておかなければなりません。

しかし、文法的には正しくても、それが全てネイティブには自然に聞こえるかどうかは疑問なところです。

そこでおすすめするのは、英語の時制をネイティブの立場から判断できる、自然に使えるものと使えないものザックリ切り分け、解説してくれる一冊です。

 

動詞の時制をネイティブの視点から鋭く切り込んだ一冊「ネイティブが教える英語の時制の使い分け」

1959年アメリカ生まれ。証券会社などを経て、日本で30年の間に渡り、数万人もの日本人に英語を教えてきた著者「デイビッド・セイン」による説得力のある一冊です。本の構成は非常にシンプルです。

 

本の構成 

1章 時制の基本

2章 動詞別 時制の使い分け

3章 時制と副詞表現の相性


シンプルな構成であるがために、V(動詞)に焦点を当て、詳しく触れている点はとても魅力的です。

一度英語を勉強したけどまた勉強を再開したい人、大学受験やTOEICTOEFLの試験などで文章をより正確に読みたい人にとてもおすすめできる本です。

英語の文法の柱の一つであるV(動詞)の12種類の時制の形を、分かりやすい単語を使った短い文から検証し、それがネイティブには自然に伝わっているかという厳しい目で、一つずつ正確な説明をもとに説明しています。

ネイティブではない人に向けての本ですので、解説もとても分かりやすく書かれています。各セクションでは、基本となる動詞を取りあげ、まず質問(Question)からスタートしています。

 いろんな時制で書かれたよく似た例文(2~6文)がずらりと羅列されています。

その空所に自分なりの解答を記入することができるようになっています。

 

<各セクションでの質問形式>(2~6文程度の例文があります)

扱う動詞の原形

(  ) 例文1

(  ) 例文2

(  ) 例文3

     ・・・

 

この空欄の中に、自分なりの答え(◎・○・?)を書き込みます。ここで面白いのがマークの記入方法です。

 

<ネイティブからみた文章の評価>

・ネイティブにとって自然な文・・・・・◎

・まあ大丈夫かもしれない文・・・・・・○

・ネイティブにはとても不自然な文・・・?

 

ネイティブにしか理解すること(感じること)が出来ない言い方も、このように3つに区分することでその理由を丁寧に解説しています。 

 

残念な点を挙げるとすれば1点だけ。3章「時制と副詞表現の相性」です。

動詞でよく使う副詞の解説はとても分かりやすいです。

「now」と「just」の解説はそれぞれ丁寧に書いてあるのですが、多くの人が疑問に思う「just now」と時制の関係を説明していないところです。

  

まとめ

英文をネイティブレベルで詳しく解説している本が少ない中で、とてもよい本です。

英語の本質を決める動詞の時制に着目して、よりネイティブらしい表現に近づくことができる一冊です。

  

紹介した本の情報

  • タイトル:ネイティブが教える英語の時制の使い分け
  • 著者:デイビッド・セイン、古正佳緒里著
  • 出版年:2016年
  • ISBN:978-4-327-45274-2
  • 出版:研究社 
  • 本体価格:1700円

 

働き始めた今だからこそ言える、留学中にしておきたかったこと。学生、ワーホリ組へのアドバイス。

海外留学にも数ヶ月の短期のものから、1年以上の長期のものまで、人によって期間は様々だと思います。また、突発的に留学を決意しそのままの勢いで日本を飛び出した方やじっくりと時間をかけ計画を練った方など、一言に海外留学と言っても、期間や内容は人によって異なることでしょう。私の交流のある留学経験者に話を聞くと、どんなに準備に時間をかけた方であっても、留学中にもっと○○をしておきたかったというような後悔に近い思いを抱いている方が多くいます。

留学前にどんなに準備に時間をかけても、滞在中に様々なことに触発され、留学に行く前に想定していたことと別のことに強い興味を持つということも珍しくありません。そこで今回は、様々な留学経験者に聞いた「働き始めた今だからこそ言える、留学中にしておきたかったこと」についてご紹介しようと思います。

 

ビジネスマン(日本人駐在員、現地人)との交流をする

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留学を経験し就職活動を始める方の中には、留学経験を生かした働き方がしたいと考え「海外への輸出入などの海外に関わる会社」や「海外に拠点があり、海外駐在の可能性がある会社」に就職をしたいという方が多くいらっしゃいます。また、仕事選びの際には、実際に希望する仕事に従事している方に出来るだけ多くお会いし、話を聞くことが大変重要だと言われています。

しかし、日本で海外に関わる仕事に従事している方に個人的に話を聞く機会を持つことは簡単ではありません。ましてや実際に現在進行中で海外で働いている方の話を聞く機会など、日本にいては到底叶いません。そのため、留学中に出来るだけ多く、留学先の国で働いている日本人の方に会う機会を持つべきなのです。

海外で働く日本人の方も、現地では身近に日本人の知り合いも多くなく、休日や勤務終了後は意外と時間があるという方も少なくありません。もちろん全ての方がそのような方と会うコネクションを持っている訳ではないと思います。

そこで海外に住んでいるからこそできる、現地日本法人に手紙を送ったり、会社の前で出待ちをして直接お願いするなどの方法も大変有効だと言えます。

また将来海外で働きたいと考えている方は、現地で働く日本人だけでなく、現地人のビジネスマンと話す機会も大変重要です。こちらは留学先で出会った友人の両親や教授に頼めば簡単にアレンジしてもらえることでしょう。

国によっても働き方や法律も異なり、ただ単に海外で働きたいとぼんやり考えているだけでは明確にイメージができず、結果的に海外就職するという目標が現実的ではなくなってしまうこともあります。ぜひ海外に住んでいるうちに、日本人、現地人問わず多くのビジネスマンと会い、将来の「働く」ということについて多くのアドバイスや刺激を受け取ってください。

ちなみに私の知り合いにハワイ就職を果たした方がいますので、よかったらコンタクトしてみてください。
 

現地の最新、流行のサービスを知る

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海外留学が初めての海外経験だという方も珍しくなく、多少の海外経験のある方でも、日本では見たことも聞いたこともないその国独自の最新のサービスを利用することには抵抗がある方が多いのではないでしょうか。

最近では欧米を中心にuberという配車サービスがタクシーの代わりに普及していますが、そのようなサービスも最初は知らない人の車に乗るのは怖いという考えもあるでしょう。

しかし、せっかく海外に住んでいるため、そのようなサービスも一度は経験してみると、帰国後に働き始めた際、新規事業のアイディアに繋がったりということも珍しくありません。日本で台頭してきているベンチャー企業の多くも、海外の最新サービスからインスピレーションを受け、起業したという話もよく耳にします。

そのような最新サービスは現地に住んでいる時が最もスピード感を持って体感することができ、情報を仕入れることができます。

日本でもニュース等で海外の最新サービスについて見たり読んだりすることもあるかとは思いますが、それらはまず海外でサービスがリリースされ、現地のニュースに取り上げられ、そのニュースを日本人が見つけ翻訳し、ようやく日本で私たちの目に入ってきます。

この流れを踏む前と後ではスピード感が全く異なります。海外に住んでいるという強みを生かし、最新の情報収集にも取り組んでみてください。

 

現地の企業について知る

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近年日本においても、食品関係の企業を中心に工場見学や製造体験などのイベントを積極的に行っています。特に日本酒やビールの工場見学は外国人観光客にも大人気で、話題となっていると思います。そのような機会を通じ、日本の企業について興味を持つ外国人も多くいます。 

しかし、私が聞く限り、留学中の日本人が留学先の国の企業に興味を持ち、調べたり訪問したりというようなことをしている方はあまり多くないように感じます。

ましてや学生であれば、ビジネスマンが行けないような企業であっても、学生であれば訪問できるという企業も多くあると思います。

その訪問をきっかけにその会社で働き始めるということもあることでしょう。

留学中は、その留学中のことだけを考えるだけでなく、その後に繋がる動きというのもしておくべきだと言えます。

 

ブログ、アフェリエイトを始める

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海外留学をすることをきっかけにブログを書き始めるという話はよく聞くかと思いますが、まだまだ書いていない方は多くいらっしゃいます。誰かに見せるためでなくても、自分が留学中に何を考え、何をしていたのかを後々見返すメモとしても大変便利です。

学生であれば就職活動の自己分析等を行う際に、留学についてのエピソードを入れると思いますので、その際にも自分の留学について詳細に見返すことができるブログは、就活にも役立つツールになり得ると言えます。 

また、少々視点を変えてビジネス目線でこのブログを見ると、滞在中に書くブログにアフェリエイト広告を掲載するというのも大変良い経験になります。

アフェリエイト広告を掲載し、少しでも稼ぎが見込めると、ブログに記載する内容もいかに読者に読んで貰えるかというような工夫をするようになり、後々に役立つ文章力の向上にも繋がります。

海外滞在中はブログのネタ探しに困ることもないと思いますので、滞在の記録+文章力向上という意味でも、ブログ、アフェリエイトをお勧めします。

allabout.co.jp

 

スモールビジネスに挑戦する

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スモールビジネスと言うとハードルが高く感じるかもしれませんが、例えば「日本から持参したTシャツをフリーマーケットで販売する」や「書道で幾つか作品を書き、オークションサイトで販売する」などどんな小さなことでも良いと思います。

ここで何故スモールビジネスかと言うと、フリーマーケットで販売するにしても、オークションサイトで販売するにしても、その国の言語を話したり、書いたり、読んだりできるようになる必要があります。

たとえまだ流暢に理解できない場合にでも、わからないなりに調べて理解しようとしたり、向上させようと努力をすると思います。特別な目的がなく、言語を勉強したり、マーケティングなどの専門を勉強したりというのはかなり困難なのが実情です。

そこでスモールビジネスという目標を自分で設定することで、学習のモチベーションにも繋がりますし、海外でビジネスをしたという大きな自身にも繋がることでしょう。帰国後には就職をするという方が多いと思いますので、留学中に少しでもビジネスの感覚を掴んでおくと、就職活動においても、一歩リードできること間違いありません。]

ちなみにこのようなスモールビジネスが探せるクラシファイド掲示板としてはCraigs Listなどが有名です。

 

まとめ

私も含め、多くの留学経験者にこの記事の執筆のために話を聞き、「働き始めた今だからこそ言える、留学中にしておきたかったこと」についてご紹介させて頂きました。やはり多くの方がよりビジネスについての経験を持つべきだったと考えている傾向にあります。アルバイトでしか働いたことがない学生にとってはかなり困難なことかもしれません。しかし、その時期に留学先でビジネスについて少しでも学び、実行するということに価値があります。

ぜひとも留学中は、学ぶこと、遊ぶことも大事ですが、少しでもビジネスについても考えてみてはいかがでしょうか。

ギルバート・グレイプの英語のタイトル『What's Eating Gilbert Grape』にあるeatの意味

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英語には意外な意味を持つ単語がたくさんありますよね。有名なところでは、「走る」を意味する「run」が「(店などを)経営する」という意味になったり、「動かす」という意味の「move」が「感動させる」になったり。

しかしよく考えてみれば、「経営する=店を走らせる」、 「感動させる=心を動かす」ということですので、聞けばなるほどと納得するものばかりです。 日本語とは言葉の使い方にややズレがあるのです。  

今回は、そういう意外な意味を持つある単語に注目してみたいと思います。    

 

ギルバート・グレイプ』という映画をご存知でしょうか?

  1994年に公開された、ジョニー・デップレオナルド・ディカプリオが出演するほろ苦い青春映画です。 邦題の「ギルバート・グレイプ」というのは主人公の名前なのですが、実は原題は少し違います。 『What's Eating Gilbert Grape』がもともとのタイトルです。  

   不思議なタイトルではありませんか?   うっかりすると「ギルバート・グレイプは何を食べていますか?」と訳してしまいそうです。ですが、その訳だとすると、   What is Gilbert Grape eating? (ギルバート・グレイプは何を食べていますか?)   が正しいですよね。今回の英文は全く違う意味です。  

もう一度タイトルの英文を見てみると、「Gilbert Grape」は「eating」の後ろにあります。 ですから「〜を」を表す「eating」の目的語です。つまり、「Gilbert Grapeをeatingする」という意味になります。 また、「What」が文頭にありますが、「?」が末尾にありませんよね。 この場合のWhatは疑問詞ではなく、「~もの」あるいは「~こと」と訳す関係代名詞になります。

それを踏まえつつ直訳してみると......「ギルバート・グレイプを食べているもの」となります。 これではゾンビ映画になってしまいます......。    

 

実はよく使う慣用表現だった!「What's eating you?」の意味とは?

  そう、今回の「eating」の原形「eat」には意外な意味が隠されているのです。   英語圏でよく使われる話し言葉には、こんなものがあります。  

What's eating you?   「何があなたを食べていますか?」なんて、日常的に使いませんよね。

ここでの「eat」はもともとの意味である「食べる」から派生した意味で使われています。 もし食べられたら、当然痛いですよね? 苦しいですよね? そこから「eat」には「苦しめる、困らせる、いらいらさせる」などの意味が与えられているのです。 Whatが主語の役割を果たしているので、「何があなたを苦しめていますか?」という意味になるのです。      

「What's the matter?」や「What's wrong with you?」などと似た意味の慣用表現です。 この2つの言い回しは使いやすいゆえに多用してしまいがちですが、「What's wrong with you?」は、あからさまにいやそうな態度を取っている人を責めるようなニュアンスになってしまうので、控えた方がいい場面もあります。 その代わりに「What's eating you?」は最適な表現です。責める意味合いはありません。 バリエーションを増やす意味も含めて、このまま覚えておくと 便利かも知れませんね。      

こうして考えてみると、「What's Eating Gilbert Grape」は「ギルバート・グレイプを苦しめているもの」という意味になるのですね。 分かってみれば作品の本質を見事に言い表した素敵なタイトルです。 学んだ英語の知識から、映画の新たな側面が見えてくることもあるかもしれませんね。      

 

「苦しめる」以外にも「eat」の持つ知られざる意味が

  「eat」を使った表現には、こんなものもあります。  

  • 「eat one’s word」(自分の言ったことを取り消す)
  • 「eat metal」(金属を腐食する)      

どちらも「食べる」から派生した表現です。英語の「eat」はとても広がりのある言葉なのですね。 これらの意味をしっかり理解し、使いこなせればそれだけで表現の幅はぐっと広がるはずです。  

「現在形」の正しい使い方【分かり易い文法講座】

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英語は時制にたいへん細かいです。現在形、過去形、現在進行形、過去進行形、現在完了形、過去完了形......。 その中でも、意外と難しいのが現在形。えっ? と思われる方も多いかもしれませんが、多くの人が現在形の本当の意味をつかめていないのです。    

現在形と現在進行形

現在形を考える上で、まずはっきりさせなくてはならないのが、現在形と現在進行形の違いです。 現在進行形の意味は分かりますよね。「今、まさにやっていること」を表す時制で、「〜している」や「〜しているところ」などの訳を与えられることが多いものです。   しかし、だとすると現在形の意味は何なのでしょうか? 「現在」なのに「今やっていること」ではないのでしょうか? 例文を見て考えてみましょう。

① I play tennis. (私はテニスをします。)
② I am playing tennis. (私はテニスをしています。)   

英語だけだと、どちらも同じような意味に思えますが、日本語を見るとなんとなく違いが見えてこないでしょうか? 順番が前後してしまいますが、②の「私はテニスをしています。」という現在進行形の文は、当然「今、まさにテニスをしている」と受け取れます。 ですが①の「私はテニスをします。」という現在形の文を日本語で言われたら「今、テニスをしている」とは思えませんよね? これは、「自分はよくテニスをするのだ」という風に「習慣的にやっていること」を表しているのです。   このように、英語の現在形は「今」ではなく「普段」を意味する時制なのです。 ですから、みなさんが、今英語の勉強をしていなくとも、日常的に英語の勉強をしているなら「I study English.」と言うことができます。    

現在形で簡単に言える意外な表現

現在形が普段やっていることを表すなら、習いごとやサークル活動などをしていることを簡単に伝えられますね。 もし、あなたが大学生で「I play tennis.」と言えば、それだけで何らかの課外活動でテニスをするのだと相手は察してくれるはずです。では、社会人が英語の現在形を使った表現をすると、どういう意味になるでしょうか?

例えば、  

③ I teach English. (私は英語を教えます。)  

と言った場合。普段から英語を教えているという意味になるはずです。 普段英語を教える大人とは、一体どんな人でしょう? もうお分かりですね。 英語の教師です。このように、現在形はそれだけで普段どんな仕事をしているのかを表すことができるのです。 これは、最も一般的な職業の伝え方のひとつです。 自分の仕事について伝えようとすると、多くの人が「My occupation is 〜. 」などと表現してしまいがちですが、かなり堅苦しい言い方になってしまいます。  

職業を尋ねる時に使う「What do you do??」

  相手に職業を尋ねる場合も、同じことが言えます。 日本人がよく使ってしまう英語は、「What's your job?」や「What's your occupation?」ですが、これらは間違いではないにしても、やたらとかしこまった印象になってしまいます。 「What do you do?」のように一般動詞の疑問文を用い「あなたは(普段)何をするのですか?」と尋ねた方が自然なのです。    

現在形の過去を表すのは過去形?

  では、「普段」を表す現在形の意味をそのまま過去にし、「昔はいつもやっていた」と言いたい時には、なんと言えばいいのでしょうか? 現在形の過去なんだから、そんなの過去形だ、と思われるかもしれませんが、実はそうではありません。例を見てみましょう。

④ I play the guitar. (私はギターを弾きます。)  
⑤ I played the guitar. (私はギターを弾きました。)   

④の文は普段からギターを弾くという意味を表しますが、⑤の文は以前に一度ギターを弾いたということしか表しません。簡単に昔の習慣について表すには「used to~」を使います。  

⑥ l used to play the guitar. (私は昔よくギターを弾きました。)  

これならば④の現在形の文を、そのまま過去のことに言いかえた文になります。 ですので、文法的には「現在形の過去は過去形」となっていますが、意味合いの上で厳密に言えば「現在形の過去はused to〜」となるのです。    

まとめ

こうして考えると、一番簡単に思われている現在形という時制が、実はなかなか奥深いことがお分かりでしょう。 とにかく、現在形は「今」ではなく「普段」を表す時制であるという基本的な点をおさえて、しっかり使いこなせるようにすると、英語の表現の幅はぐっと広がるはずです。  

Kindle英語本「イラストだから覚えられる会話で必ず使う英単語1100」の感想

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 子供のころに言葉を習得するとき、その一番の教師は親であるとよく言われます。確かにその通りで、ちょっとした言葉の使い方でも間違いがあればその都度親が根気よく訂正してくれます。小学生くらいになれば、時や場所などのTPOによって言葉を使い分ける方法も身についていきます。

しかし、大人になってから外国語を学ぶためにできることは限られています。ネイティブスピーカーが子供のころに経験してきたやり方を、できる限り真似ることしかないでしょう。大人になって言葉を学ぶ利点は、子供では読めない専門書も読むことできることです。

ビジュアルで子供から大人まで使える単語を吸収

子供にはとても難しい抽象的な単語も、大人になれば単語帳をネイティブスピーカーにすることができます。子供の頃は動物や花などの具体的な物の名前を、そのまま親から教えてもらいます。

しかし、大人になれば抽象的な単語も知っておく必要があります。抽象的な単語をもっと覚えやすくするために、ビジュアルを使って覚えやすくできます。

今回紹介するこの単語帳を使えば、目で見ることにより、抽象的な単語も覚えやすくなるように工夫されています。

「イラストだから覚えられる会話で必ず使う英単語1100」

わずか6か月間という短期間で、TOEIC500点から900点までにスコアを伸ばし、日本各地から直接学びにくるほどの人気のある著者です。イギリス留学(計2年間)の経験と、独学での単語習得法を活かした、見ているだけでも楽しく分かりやすい単語帳です。

本書の特徴

  • イラストを見れば、単語の意味がすぐ分かる
  • 会話でよく使う単語を中心に構成している
  • よく使う単語を厳選。1100語と少なく絞っている

書店には様々な単語帳が並べられていて、それぞれに使い方の特徴があります。本書は、すべての単語に「イラスト」があり、「会話」で使うものを厳選して収録しています。英会話をさらに充実させたい方には、うってつけの一冊です。

本の構成

  • Chapter 1 日常生活の動作
  • Chapter 2 人々の暮らし
  • Chapter 3 街の風景
  • Chapter 4 食物
  • Chapter 5 さまざまな生き物
  • Chapter 6 地理・気象
  • Chapter 7 健康・医療

本書が特に有効であるのは、「イラスト」を使って「動作」を表現できている点です。一般的に、動作は動詞で表し、イラストに描いて説明することはめったにありません。動詞の意味をそのまま文字で覚えようとします。

しかし、本書はその動詞のイメージを「イラスト」で表し、より具体的なイメージを持ちながら覚えることができます。動詞のビジュアルイメージが具体的になればなるほど、長期記憶として意味が定着します。

Chapter1では他の単語帳にはない新鮮さがあります。抽象的な動詞でも「イラスト」でずらりと紹介しています。例えば次のような動詞をイラストで描いてあります。

抽象的な動詞の例

  • 「炭酸がぬける」
  • 「コンセントにTVのプラグを差し込む」など。

単語と意味を無理やり関連させて覚えてもよいのですが、イラストと一緒に記憶に残すことで、より長期的な記憶へとつながりやすくなっています。

充実したコラム

単調な単語帳ではすぐに飽きてしまう人でも大丈夫です。本書にはコラムがたくさんありますので、飽きません。

単語の覚え方やスピーキングの練習方法などが掲載されており、単語暗記に直結するコラムを読めば、記憶を深めることができます。

まとめ

子供の頃に教えてもらうネイティブの言語習得法を、目で見て長期的、具体的に記憶することができるとてもよい単語帳です。覚えた単語が頭の中でイラストとなって思いだされれば、会話もスムーズに弾むことでしょう。

単語とその訳だけ羅列された単調な単語帳に飽きた人は、この一冊を手にとってみてください。イメージが目から入ってきて、意味が長期記憶としてとどまることは間違ありません。

紹介した本の情報

  • タイトル:イラストだから覚えられる会話で必ず使う英単語1100
  • 著者: 石井辰哉
  • 出版年:2016年
  • ISBN:978-4-8443-7477-0
  • 出版:株式会社クロスメディア・ランゲージ
  • 本体価格:1880円

アメリカとは違うイギリスの英語表現が聞ける2本の有名映画をご紹介

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 イギリスとアメリカ。両者とも英語を使う国です。しかし、所変われば言葉も変わります。ひとくちに英語といっても、実は国によって様々な使い方があるのです。そこで、今回はイギリス英語とアメリカ英語の違いについて、映画から見ていきたいと思います。

イギリス英語が聞ける名作「ハリーポッターと賢者の石」

さて、まずは誰もが知っているでしょう魔法使いの映画『ハリー・ポッター』の一作目「賢者の石」から見ていきます。こんな場面があったのをみなさん覚えていらっしゃるでしょうか?

ロンとハリーが変身術の授業に遅れて入っていきます。しかし、まだ先生の姿がなかったので、安心したロンはこう言ってしまいます。

「ふう、間に合った。遅刻したらマクゴナガルがどんな顔するか……」

しかし、その瞬間、机の上に座っていた猫が飛び上がり、マクゴナガル先生に姿を変えてしまいます。先生ははじめから教室にいたのです。それを見たロンは、先生に向けて「変身、お見事でした」とたじろぎながら、と口にします。

この中に、イギリスならではの表現が隠れています。それは「変身、お見事でした」です。英語でなんと言っているかというと「 bloody brilliant」。

ですが、本来「bloody」は「血なまぐさい」などのあまり良いイメージの言葉ではありません。これでは余計先生を怒らせてしまいそうですよね。そもそも、会話の中で突然「血なまぐさい!」という言葉が出てくるのも不思議なのですが、実はイギリスでは「bloody」はスラングとしてよく使われるのです。

イギリス英語のスラング「Bloody」の意味

スラングとしてのこの言葉には、意味はありません。単純な強意表現になります。少し言葉遣いが悪くなってしまいますが、日本語では「すげえ」などの言葉に近いのでしょう。基本的には失礼な言葉なので、後ろにマイナスのイメージの言葉が続くと、本当に強く罵る感じの意味合いになります。

「 bloody idiot! 」などと言えば「大バカ野郎!」という意味合いになります。

ですが、相手を褒めるときに使う場合もあり、今回のように「 brilliant 」=「見事、素晴らしい」というプラスのイメージの言葉が続くときは、賞賛の意味合いになります。

ただ、このスラング、イギリスやオーストラリアでは非常によく使われるのですが(ロンは他にも「bloody hell」を連発しています)、アメリカではほとんど使われません。

使うとしたら、イギリス人のマネをする時くらいでしょうか。ですので、アメリカへ行った時に使ってしまうと、少し違和感があるかもしれません。逆に、「イギリス訛りがアメリカではモテる」という通説を信じ、あえて使ってみるというのも手なのかも........!

同じ英語なのに、こんな違いがあるというのは面白いですよね。

クリスマスの英国映画と言えばこれ! イギリス英語を堪能できる『ラブ・アクチュアリー

また、恋愛映画の王道『ラブ・アクチュアリー』では、「lovely」という単語かあらゆる場面で出てきますが、これはまさにイギリス英語の特徴です。日本語では少し違ったニュアンスで受け取られていますが、本来は「素晴らしい」などの意味で用いられる表現です。

アメリカでは「great」などと表現されるのが普通ですが、「lovely」の方がはるかに意味の幅が広く、「Thank you」の代わりに使われることもあるそうです。一方で、アメリカ人はほとんど「lovely」という単語を使いません。「lovely」という言葉が出てきたら、ほぼ間違いなくイギリス人だと言えるでしょう。

クリスマスに関する英語の違い

もう一つ、この映画で見られたイギリス英語を挙げてみましょう。「Father Christmas」という言葉です。何のことでしょう?ヒントはアメリカで言う「Santa Claus」のことです。お分かりですね。サンタクロースのことです。

さらにクリスマスを祝う時、日本では「Merry Christmas」と言いますが、これはアメリカ英語。イギリスでは「Happy Christmas」と言います。こんなところにも違いがあるのですね。

私たちが学校などで教わる英語や日常に溶け込んでいる英語は、アメリカで使われているものが多いです。しかし、 英語の本家イギリスで使われる言葉を学んでみるのも面白いのではないでしょうか?

「to+動詞」について徹底解説。名詞的用法、動名詞の違いを学ぼう。

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中学校英語で最も躓きやすい単元の一つが不定詞です。

「to+動詞の原形」という一つの形に、「名詞的用法」「形容詞的用法」「副詞的用法」といくつもの用法があり、それぞれ違った訳になります。また、「名詞的用法」と同じような使い方をする「動名詞」というものまであります。

そのため多くの人が「ワケワカラン!」と投げ出したくなってしまうのですが、ポイントを押さえればそこまで難しいものではありません。ここでは不定詞の名詞的用法について、分かりやすく解説してみたいと思います。

名詞的用法の基本をおさらい

まず、名詞的用法のごく簡単な例文を見てみましょう。

①I like an apple.
②I like to play tennis.

②が不定詞を使った文ですが、はじめに①を見てください。日本語に訳すと「私はりんごが好きです。」となりますね。「like=好き」という動詞の後ろに「an apple=りんご」という名詞句を置いて、好きな物を表しています。

しかし、好きになるのは「名詞」で表現できる「物」だけではありません。「動作」が好きになることもあるはずです。そういう時は好きな物を表す「名詞」が置かれていた所に「to+動詞の原形」を当てはめることで、動詞を「名詞」のような働きにできるのです。

訳し方は①とほとんど同じです。また日本語訳も加えて比べてみましょう。

① I like an apple.
(私はりんごが好きです。)

② I like to play tennis.
「私はテニスをする〇〇が好きです。」

〇〇の中に入る言葉は何でしょうか? 簡単ですね。「こと」です。日本語では動詞の後ろに「こと」をつけて「〜すること」と言うと名詞っぽくなります。なので、名詞的用法だと分かれば「〜すること」という風に訳せばいいのですね。名詞的用法では、文法的に名詞が入るべき場所に不定詞「to+動詞の原形」が置かれています。

名詞が置かれる場所は大きく2つ。今回の場合のように動詞の後ろに目的語として置かれる場合と、文頭に主語として置かれる場合です。例を並べてみてみましょう。

②I like to play tennis.
③To play tennis is fan.

どちらも「to play tennis」というかたまりが不定詞部分で「テニスをすること」と訳します。では、全文を訳すとどうなるでしょうか?

②は前述のように「私はテニスをすることが好き。」です。
③は「テニスをすることは楽しい。」になりますね。

名詞的用法かどうかを見分けるには、このように文の目的語、あるいは主語になっているかどうかで判断します。

ここまでの内容をまとめると

⒈名詞的用法の訳し方は「〜すること」
⒉名詞的用法の見分け方は、「to+動詞の原形」の置かれる場所

(1)動詞の後ろに目的語として置かれる
(2)文頭に主語として置かれる

となります。難しくはありませんよね。

不定詞の名詞的用法と動名詞の使い分け

また、名詞的用法と同じような使い方ができる「動名詞」というものがあります。動詞の語尾にingをつけた「〜ing」という形で使います。訳は不定詞の名詞的用法と同じく「〜すること」。例を見てみましょう。

③To play tennis is fan.
④Playing tennis is fan.

2文の違いは、文頭の主語が「to play」か「playing」かだけで、他は全く同じです。そして、「to play」 も 「playing」も同じ意味なので、「テニスをすることは楽しい」と全文の訳も一致します。基本的には不定詞と動名詞はどちらを 使ってもいいのです。

しかし、例外があります。例として、また2つの文をみてみましょう。

⑤l want to play tennis.
⑥I enjoy playing tennis.

まず、⑤の文は直訳すると「私はテニスをすることが欲しい。」になってしまいますが、そんな日本語を話す人はいませんね。「テニスをすることが欲しい=テニスがしたい」ということなので、「私はテニスがしたいです。」と訳せばいいのです。不定詞の名詞的用法では、直訳では不自然になるものも多いです。「want to〜」で「〜したい」と覚えてしまいましょう。

さて⑤は「私はテニスがしたいです。」となります。では⑥はどうでしょう?「私はテニスをすることを楽しむ。」ですね。この2つは、不定詞部分と動名詞部分を入れ替えることはできません。

なぜか?

それは不定詞に「未来」を表す傾向があるのに対して動名詞は「過去あるいは現在」を表す傾向があるからです。要するに「まだやっていない」か「既にやっているか」の違いです。

⑤ l want to play tennis.
(私はテニスがしたいです。)

この場合は不定詞部分「to play tennis」の「テニスすること」はまだやっていないことですよね。「テニスしたい」と言いつつ、もうテニスをしていたら、何を言っているんだか分かりません。このように不定詞は「まだやっていないこと」を表すのです。

一方で、

⑥ I enjoy playing tennis.
(私はテニスすることを楽しむ。)

この場合は既にテニスをしていますよね。ですから「既にやっていること」を表す動名詞しか使えないのです。このように、動名詞不定詞の使い分けは、その不定詞や動名詞が「まだやっていない」ことを表しているか「既にやっていること」を表しているかで判断します。

不定詞や動名詞は分かりにくいと思われがちですが、整理して考えればそんなに難しいものではありません。みなさんも難しいと決めつけずにしっかり見直してみてください。